リストカットやオーバードーズをしてしまう
高校生のFさん。
もちろん心療内科にかかっています。
命が危険にさらされているのです。
*****************
けれどもFさんは良くなっている実感が持てず
1年前に一度だけ訪れた毬穂カウンセリングルームを
選んでくれたのでした。
たった1年ぶりでしたがずいぶん大人びたFさんに会いました。
学校では規則に従わない問題傾向のある生徒
そんなふうに判断され
生徒指導のやり玉に挙がっていました。
私にはそんなふうには見えず
心細いFさんの表情が心配でした。
*****************
Fさんの心の中をお聴きすると
小さいころからの恐怖感が伝わってきました。
言うことを聞かないと怒られる。
殴られる。無視される。
今も素のままの自分で登校すると
何かにやっつけられてしまう恐怖感を感じるといいます。
*****************
私はFさんと一緒に泣き怒り
ただただFさんの気持ちに共感しました。
Fさんの境遇を変えて差し上げることは
難しいことでしたが
ただただFさんの気持ちを受け止めました。
そして5年後の自分を想像させました。
今のままでは大変なことになる…
Fさんは自分で気づくことができました。
******************
状況は難しいですが
Fさんの意識に光が差し込んだ瞬間でした。
Fさんは光の方向に向かって
一歩ずつ歩みを進めています。
ずっと応援しています。
Fさんの人生に幸あれ。
ハートエステサロン毬穂
堀川真理
※プライバシーに配慮し内容を加工しています。
自傷行為の対処法
心の痛みを「体を傷つける以外の方法」で扱えるようになるために
自傷行為は、 「死にたい」よりも “どうにもならない心の痛みを一瞬だけ止めたい” という気持ちから起きることが多いです。
だからこそ、 責める必要はありません。 恥じる必要もありません。
自傷は、あなたの心が限界を迎えたときの 「これしか方法がなかった」というサインです。
ここでは、 その痛みを別の形で扱うための対処法を 段階ごとに整理してまとめます。
① まず「安全」を最優先にする
自傷行為の対処は、 心より先に体の安全を確保することが最優先です。
傷が深い場合は医療機関へ
血が止まらない場合は迷わず受診
一人で抱え込まない
体の安全が守られて初めて、 心の対処ができるようになります。
② 自傷の“目的”を理解する
自傷は、本人にとっては「機能」を持っています。
苦しさを一瞬止める
頭の中の混乱をリセットする
感情の嵐を落ち着かせる
自分の存在を確認する
何も感じない状態から抜け出す
この“機能”を理解することが、 別の対処法を見つける第一歩です。
③ 自傷の代わりになる「安全な行動」をつくる
自傷をゼロにするのではなく、 「代わりの行動」を少しずつ増やすことが大切です。
以下は臨床でよく使われる“代替行動”です。
● 感情の嵐を落ち着かせるための代替
氷を握る
冷たい水で手を洗う
クッションを強く抱く
深い呼吸をゆっくり繰り返す
● 頭の混乱を止めるための代替
紙に気持ちを書き出す
5つのものを見つける(グラウンディング)
体を少し動かす
● 何も感じない時の代替
強い香りを嗅ぐ
温かい飲み物を飲む
音楽を聴く
これらは「自傷の代わり」ではなく、 心の痛みを安全に扱うための道具です。
④ 自傷の“直前の場面”を見つける
自傷は突然起きるように見えて、 実は必ず「直前の場面」があります。
ある言葉を言われた
ある人の表情を見た
過去の記憶がよみがえった
孤独感が強まった
罪悪感が押し寄せた
この“場面”を見つけることで、 自傷の流れを少しずつ理解できるようになります。
⑤ 自傷の背景にある「感情」を扱う
自傷の奥には、 必ず強い感情があります。
怒り
悲しみ
恐怖
孤独
罪悪感
無力感
これらの感情を 「安全な場」で扱うことが、 自傷の頻度を減らすための根本的な対処です。
カウンセリングでは、 この感情を“場面”として扱い、 少しずつ心の緊張をゆるめていきます。
⑥ 一人で抱え込まない
自傷は、 一人で抱えるほど強くなります。
信頼できる人に話す
カウンセラーに相談する
医療機関につながる
話すことは弱さではなく、 心を守るための行動です。
⑦ 自傷は「あなたが悪いから」起きているのではない
自傷は、 あなたの性格でも、 あなたの弱さでもありません。
自傷は、 心が限界を迎えたときの“生きるための行動”です。
だからこそ、 責める必要はありません。 恥じる必要もありません。
あなたの心は、 守られるべき存在です。
まとめ
自傷行為の対処は、 安全 → 代替行動 → 場面の理解 → 感情の扱い この順番で進めると、 心が壊れずに前へ進めます。
自傷は「やめる」ことが目的ではなく、 心の痛みを別の方法で扱えるようになることが目的です。
あなたの心は、 ゆっくり、丁寧に扱えば、 必ず回復していきます。
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