この文章は毬穂が教師時代に手掛けた
ある生徒の話です。
個人が特定できないよう加工してあります。
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健太
健太はある日突然、学校を休み始めました。
担任の私から見ると、学校での人間関係や学習、
部活動でのつまずきは思い当たりませんでした。
本人に理由を訊いても
「自分ではわからない。急に学校に行きたくなくなりました。
わけがわからず、朝、泣きたくなるほど
学校に行きたくない気持ちになるんです」と言います。
<何としてでも登校を!>
朝起きられず、昼過ぎまで寝ている生活が
続く可能性がありました。
そうなれば、あっという間に昼夜逆転の生活に
移行してしまう恐れがあります。
それだけは何としてでも防ぎたい。
その思いで何としてでも登校させたいと私は考えました。
「休ませてあげた方がいい」と言う先生もいましたが、
私は休めば休むほど再起が難しいと考えました。
まず、父母の送迎をお願いしましたが、
健太は頑として車に乗りません。
私が迎えに行くと仕方なく車に乗り、学校に入ります。
学校に来れば普通に教室で過ごすことができます。
とにかく、登校する。
そのためにはどんな手でも使う。
私が迎えに行くことも、「それは父母の仕事だ」と
反対する声もありました。
父も「なぜ俺の車には乗らないのに、先生の車には乗るんだ」と
悔しさをにじませます。
そんな声に
「何でもいいのです。とにかく登校することが今は最優先です。
誰がしても、どんな方法でもいいと思います。
いろいろなお気持ちになるのはよくわかります。
でも今は、健太さんの生活の枠を崩さないよう、
最善を尽くしましょう。」と伝えました。
(続く)
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