この文章は毬穂が教師時代に手掛けた ある生徒の話です。
個人が特定できないよう加工してあります。
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<困らせたかった理由は・・・>
健太は送ってもらっての登校ができるようになりましたが、
時々登校を拒否し、暴れます。
そんな時は父母から学校へSOSの電話がかかってきて、
私が家庭訪問をしました。
そして何とか車に乗せて登校させました。
母は「どうして・・・!」と泣くばかりです。
健太を学校に連れてくると対話をします。
あるとき、健太は
「お父さんとお母さんは、もう何年も前から話もしないんだ。
けんかばかりしていた。
何か用事があるときは、僕を通して話をしてた。
僕はどっちにもいい顔をして、気を遣っていた・・・。」
と話し出しました。
ぽろぽろ涙をこぼしながら苦しかった過去や、
現在のいたたまれなさを話しました。
じっくりと傾聴したあと、私はこう言葉をかけました。
私「子どもだったあなたが、家族の調整役をやっていたんだね。
大変だったね。・・・だからなのかな、
あなたが学校に来たくないのは。」
健太「・・・学校にいきたくないって言うと親が困るから。
親が一番困ることだから・・・。」
私「・・・困らせてお父さんとお母さんが
力を合わせるように仕向けた?」
健太「・・・そうなりますよね。・・・そうだったんだ。」
私「よくやったね。
お父さんとお母さんはあなたのことで困って、
今実際に話をしたり一緒に学校に来て相談したりして
協力し合ってるよ。」
健太「ほんとだ!!」
私「あなた、二人を仲良くさせたかったんだね。」
健太「そうです!!」
私「そのために体張ったんだね。よくがんばった!」
健太「はい!!」(思い切り明るい笑顔で)
(続く)
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